残念なことにイタリアは、この11月6日よりコロナ禍における2度目のロックダウンに突入している。春先に自分の国から拡散することになった感染の広がりが、今度は欧州の隣国からいただくようなかたちになってしまった。いや、国内にひっそりと滞っていたものが喚起を怠る密閉を好む季節になったことで覚醒したのかもしれない。感染度を示す数値としてはフランスやスペインに届かぬものの、それでも重症患者や死者数を日増しに増えていることでイタリア北部の3州とカラブリア州が都市封鎖を余儀なくされることになった。
3月上旬のロックダウン時、街はまさにパニック状態となった。マスクがない、消毒液が見つからない。一時的ではあったがスーパーマーケットの棚から食べものなどが消えてしまった。降って湧いたようなウイルスに翻弄された医療現場は困窮を極めて、病院内は地獄絵と化した。治療を受けられずただただベッドに乗せられたままうなり声をあげながら息絶えていくもの。その後、行き場を失った死体は長く教会やテントの中に放置されたままになっていた。
それに伴う恐怖は被災した町で暮らしていると自ずと伝わってくる。メディアは連日、被害の進捗と注意を呼びかけ、窓の外からは緊急自動車の音が鳴りやまない。神経をすり減らされていく、そのような日々を過ごしていた。
今回のロックダウンはそれとはまったく異なる。いまとなってはどこにいてもマスクが手に入るのでどこを見てもマスク姿がある。凹凸のある顔に妙にマスクが馴染んで見える。物資の不足は特になく、メディアが騒ぐこともない。その国、その街に過ごす人がみな学んでいるから、大人しいものである。要するに自己管理しさえすれば自分を守ることができると知っているので、各々のペースに合った自粛生活を送ることができるようになっている。
国がこの状況で国民に課していることは不要不急の外出を避けること。特に夜22時以降に出掛けることは禁じられているが、それはそこまで大変なことではない。一般的に考えれば、夜の10時といえばベッドに向かう頃合いであり、その辺りから飲みに出掛けることもなく、飲みに出ようと思ったところでこの緊急時に開いている店はどこにもない。
日中はいたって穏やかなものである。この日曜日はいつものように運河まで出掛けて歩いているが、マスク姿ながらジョギングやウォーキングするものは多く見かける。個々の運動は認められているので、太陽の下で身体を動かすことに普段と変わりはない。
レディクリスタル完全貸切とプライベートコンサート
まるごと貸し切り東京湾クルーズ
「レディクリスタル」就航30周年×郵船トラベルの共同企画
- 2020年11月2日(月)~12月29日(火)の平日出発(但し12/11、12/14、12/15、12/23~25を除く)
- 日本郵船が世界に誇る客船の伝統を継ぐ「レディクリスタル(クルーズシップ)」を完全貸切
- 音楽ツアーデスクが厳選したプロ演奏家(声楽&ピアノ演奏)によるプライベートコンサート
- ご自宅(東京23区、武蔵野市、三鷹市)から天王洲アイル(船の乗り場:品川区)をハイヤーで往復送迎(その他の地区もお受けいたします。詳細はお問い合わせください)
- 運航時間は12:00~15:00、船内ではフレンチランチコース、1ドリンク付き
- ご家族のお祝い(記念日・誕生日等のプライベートパーティ)などに最適
- GoTo トラベル事業支援対象コースです。 ※往復ハイヤーをご利用の場合のみ対象